スキンケア本の内容を実践したら肌はどうなるのか
今回は、医療ライターのショウブ(@freemediwriter)が良書だと思った『美容常識の9割はウソ』で書かれていることを日常生活に取り入れた感想をレポートします。
結論から先に言うと、
- 肌の状態は悪化せず
- むしろツヤが増して
- お金と手間が減った
ことで、満足感を得られました。
わたしは今まで、スキンケアの常識を鵜呑みにして、不要なことをやっていたのかもしれません。
筆者が強調する「スキンケアはやるよりもやらない方がずっと効果的」は本当かもしれないな、と。
- 洗顔料で顔を洗う
- 化粧水と乳液をつける
スキンケアの定番と言われるこれらのことを行っている人は、もしかしたらやらなくてもいい可能性があります。
参考にしてみてください。
目次
『美容常識の9割はウソ』の概要
『美容常識の9割はウソ』は、形成外科医の落合博子先生が世間一般で言われるスキンケアの常識に疑問や否定を示し、「正しいスキンケアの方法」を説くものです。
内容の詳細は上の記事に書きましたが、落合先生は「スキンケアを考える上で最も大切なことは、肌に備わっているバリア機能を邪魔しないこと」と話し、「やらないスキンケア」を提唱します。
- 接触や摩擦は肌への負の刺激
- 石けんとボディソープは使いすぎると肌トラブルの危険がある
- 化粧水は角質の機能を乱して肌を弱める恐れがある
これらのため、
- 肌を触りすぎない
- 洗いすぎない
- 保湿しすぎない
ことが重要。
具体的には、
- ノーメイクなら水かぬるま湯で洗顔
- 洗顔料を使うときは石けん
- 化粧水は使わない
- 保湿はオイル・クリーム・美容液のうち1点
- 日焼け止めを毎日塗る
こういったシンプルなスキンケアを勧めています。
シンプルスキンケアを行った結果
落合先生の話すことを実践したら複数の意味で良かったです。その過程を紹介します。
落合先生は上の方法が理想だと言いつつも、スキンケアの内容を急にガラッと変えてしまうと肌に反動が出てしまう恐れがあることから、「少しずつ変えていくのが望ましい」と話しています。
わたしもそうしました。
わたしが落合流のスキンケアを実践し始めたのは2020年3月です。
それまでに行っていたスキンケアは
- 洗顔料で顔を洗う
- 化粧水と乳液で保湿
でした。
これを、下の流れで変えていきました。
- 化粧水と乳液を止め、黄色ワセリンで保湿
- 保湿をワセリンからオイルに
- 保湿をオイルからプロペトに
- 保湿をプロペトからクリームに
- 洗顔料を石けんに
- 日焼け止めを毎日塗るように
- 洗顔時の石けんを止め、ぬるま湯だけに
- 保湿クリームを止めた
結果、この記事を書いている7月13日現在で行っているスキンケアは2つのみ。
- 朝と夜に顔をぬるま湯で洗う
- 日焼け止めを毎日塗る
それでも、状態は悪化しませんでした。
自撮り写真だと変化がわかりづらいと思ったので文章だけですいませんが、少なくとも、従来のスキンケアを行っていたときに比べて悪くはなりませんでした。
俺はやらなくてもいいことをやっていたのか…
こう思いました。
そして、シンプルなスキンケアを続けるうちに皮脂の分泌量が増したのか、損なわれる皮脂が減ったのか、肌ツヤが良くなったようにも感じました。
「自分が行っていることが正しい」と思いたいがための勘違いかもしれませんが、落合先生によると「洗いすぎによって皮脂が不足して角質が痛み、バリア機能が乱れて慢性的な乾燥を引き起こす」そうなので、わたしもそうだったのかもしれません。
スキンケアをしないことで自己回復力が蘇った可能性はありそうです。
ツヤツヤしている肌を見るのはうれしいもの。ちょっとテンションが上がりますね。
オイルとワセリンが合わず、過去最悪の状態に
ここまで書くとスムーズに進んだように思われるかもしれませんがそうではなく、実は出鼻でつまづきました。
保湿に使ったワセリン、ミネラルオイル、プロペトがわたしの肌に合わず、過去最悪の状態になってしまったのです。
肌の角質層は天然のクリームである皮脂で保護されているため、洗顔後に補うべきは皮脂に近い成分
落合先生はそう話し、「保湿するのであればオイルやワセリン、油分が入ったクリームや美容液を」と続けていました。
そこでわたしはまず、黄色ワセリンを購入し、試しました。
ワセリン
石油から作られる保湿剤。肌の保護膜として機能すると言われる
すると、皮膚がかさついてごわごわするように…。
これはまずいのでは
そう思ったわたしは数日後、「より肌に伸ばしやすいだろう」とミネラルオイルにチェンジ。
しかし状態は良くならず、肌がパリパリした感じになり、皮膚がポロポロと落ちるようになりました。
どうしよう…
12日間ほどオイルを使った後、今度は保湿剤をプロペトに変えました。
プロペトは純度の高いワセリンの一種で、ワセリンは「黄色ワセリン」→「白色ワセリン」→「プロペト」→「サンホワイト」の順で純度が高くなっていくそうです。
ワセリンで肌が荒れたのは純度が低かったからでは
そう思ってプロペトに変えたわけですが、これもいまいちでした。
オイルに比べると肌のパリパリ感は減ったのですが、やはり皮膚がポロポロと剥がれてしまいます。
オイルよりもその量は減ったので「もしかしたら回復途中では…」とも思いましたが、断念。
保湿クリームで肌が元に戻る
黄色ワセリン、ミネラルオイル、プロペトの影響からか3週間ほど肌の状態が悪かったのですが、保湿クリームに変えたら1週間ほどで状態が戻りました。
やっと戻ってくれたか、ひと安心…
化粧水を使わなくても保湿クリームだけで戻ったのは発見でしたね。
そして、洗顔料を石けんに変えました。
泡立てネットを使って大きな泡を作ってから顔を洗うようにしたのですが、これは良かったです。
石けんの方が洗顔料よりも肌の刺激が少なく、また洗いあがりも突っ張った感じがなかったんですね。
落合先生によると、石けんの方が肌には良いそうです。
石けんは弱アルカリ性で、弱酸性の肌に触れると皮膚上で中和し、界面活性剤としての効果がすぐに失われるといいます。
一方の洗顔料やボディソープは界面活性剤としての効果が消えにくいため、肌を傷つける可能性があるそうです。
2カ月ほどで肌のツヤ感が増す
- 朝の洗顔はぬるま湯
- 夜の洗顔は石けん
- 入浴後の保湿はクリームだけ
こうしたスキンケアに変えた後、日焼け止めを購入して毎日塗るようにしました。
落合先生によれば、「自力でできる最大のアンチエイジング法」は日焼け止めで紫外線の悪影響を減らすことだといいます。
SPFが15以上であれば紫外線の防御率は変わらないそうなので、わたしはなるべく肌の負担が少ないよう、SPFが低めの30の商品を買いました。
花王が「乾燥性敏感肌」のケアのために展開する「キュレル」です。快適に使えています。
こうしたケアを続けて2カ月後。
あれ、肌ツヤが良くなってない?
朝起きたときや夕方に帰宅したときの顔を鏡で見ると、以前よりもツヤツヤしている感じ。
皮脂が顔全体をコーティングしてくれている実感がありました。
石けんなしでも肌状態は変わらず
そして、6月からは洗顔時の石けんも止めましたが、状態は変わりませんでした。
「シンプルなスキンケアを続けていると、敏感肌や乾燥肌は1カ月半ほどで改善してくると思う」と落合先生は話していますが、「その通りかも」と。
スキンケア以外にも原因がある?
ただ、肌ツヤが良くなったと感じた理由にはスキンケア以外の要素が関わっているかもしれません。
季節の変化によって湿度が増したことが影響したのかもしれませんし、食生活や睡眠の質が変わっている可能性も検討する必要はあるでしょう(思いつきませんが)。
何かの効果が表れたときはそれ以前と以後の内外的な変化をつぶさに比較する必要があると思うので、「スキンケアを変えたら良くなった」と結論付けるのは少し短絡的なようにも思います。
しかしながら、
スキンケアを減らしても特に悪い変化はなかった
わたしの場合、今のところこれは言えることです。
結果的に、スキンケアにかかる「お金」と「時間」の2つのコストも少し減ったので満足感は大きい。
問題は冬場ですね。
オールシーズンこうしたスキンケアで問題なければさらにうれしい。様子を見続けようと思います。
落合先生のこの本。
スキンケアに興味のある人は読んでおいて損はない1冊です。
医療ライターの庄部でした。
続編はこちら
この記事を読んだ読者の方から「庄部さんが使っているスキンケア商品を教えてほしい」と相談を受けたので、記事を書きました。
記事内の情報、考え、感情は書いた時点のものです。
記事の更新情報はツイッター(@freemediwriter)でお知らせします。