医療体験

【脂漏性皮膚炎】おでこのかゆみや赤みをステロイドで治した体験記【写真有】

皮膚トラブルに多いかゆみや赤み。

ぼくも冬場は肌が乾燥しやすくなり、特に皮脂が奪われやすい入浴時に肩や腕にかゆみを覚えます。お風呂上りにはよくかゆみ止めのクリームを塗ります。

一時的にせよ市販薬で症状は収まっていたのでさほど気にはしていなかったのですが、この冬に今度はおでこがかゆくなって赤くなり、状態がいつにも増して悪くなってしまいました。

皮膚科を受診したところ、「脂漏性皮膚炎」と診断されました。

そこで今回は、おでこにできた脂漏性皮膚炎の治療体験を書きます。

かゆみ止めの市販薬では治らなかったものの、医師から処方されたステロイド配合の薬を使うことで症状が大きく軽減したので、同じような悩みを抱えている人は参考にしてみてください。

おでこにかゆみが生まれてから赤み、質感の変化が

脂漏性皮膚炎によって赤くなったおでこ脂漏性皮膚炎のアップ
写真だとわかりづらいかもしれませんが、おでこの真ん中の上の方が赤くなっていて、米粒ぐらいの白い皮膚片がついています

生で見ると写真よりも目立ちますし、自覚症状も軽くありませんでした。

2019年の1月下旬からまずはかゆみが出始めて、かくことで徐々に赤みが広がっていきました。

いつも使っているかゆみ止めのクリームを毎日塗りましたが効果は限定的

塗ることで一時的にかゆみは減ったものの赤みは治まらず、数時間立つとかゆみもぶり返してくるのです。

1週間を過ぎると今度は赤くなっている部分の皮膚の質感がザラザラとしたものに変わっていき、盛り上がってきました。

さらに、起床後に白い粉状の皮膚片(フケ)がいくつもこびりついているのを目にするようになりました。

症状が出た部位が服で隠せる肩などであればまだしも、人目につく顔。

しかも赤みが徐々に広がっていったので「これはいけない」と思い、症状が出始めて2週間経ったころ、かかりつけの医師に相談に行きました。

かゆみ止めの市販薬

かゆみ止めの市販薬の裏これがぼくの使っていたかゆみ止めのクリーム。

専門外のかかりつけ医に相談したのはロス減のため

かかりつけの医師に相談したのは2019年2月12日。

先生は内科医で専門は循環器(心臓と血液の病気)なので「(対応は)難しいかな」と思いましたが、やはり「早めに専門の皮膚科を受診した方がいい」とのこと。

読者の中には「最初から専門の診療科に行けばいいのに」と思う人がいるかもしれませんが、ぼくがそうしなかったのは、結果的にその方がロスが少ないと考えたためです。

内科より数の少ない皮膚科であっても、ぼくの徒歩での行動範囲の中にはいくつもあって、自分ではなかなか絞り込めなかったんですね。

クリニックのホームページをいくつか読みましたがピンと来づらかったですし、探すのに時間をかけ過ぎるのももったいない。

だから、まずはかかりつけ医に相談してその先生にお勧めの医療機関を紹介してもらった方が効率がいいだろうと思ったのです。

自分に合う先生が「いい」と言った人は、自分にとっても「いい」人である可能性が高いのではないかなと。

結果的に、ぼくの予想は半分当たりました。

紹介先の皮膚科で「脂漏性皮膚炎」と診断される

かかりつけ医から3つの皮膚科を紹介してもらい、うち一つを自分で決めてその日のうちに行きました。

やっぱり、信頼している人から教わるのはいいですね。

「あそこはうちの患者さんが行って『いい』と言っていましたよ」「あの先生は他の先生も評価していた」「あそこは評判がいいけど待ち時間が長いみたい」

こんな風に参考になる、リアリティのある情報がいくつも得られました

ぼくが行ったのは、自宅から徒歩5分ほどの皮膚科。

そして、その先生から目視で「脂漏性皮膚炎」と診断されたわけです。

皮膚科の先生は笑顔ではきはきと話される方で初見の印象は悪くなかったんですが、ちょっと話すペースが速かったんですよね。

「あ、すいません。もう一度説明してもらっていいですか」とぼくが聞き返す場面もあって。

ぼくの場合、医師の話すペースが速いと理解が追いつかないですし、「急いでるのかな?」と疑問に思って聞きづらくもなります。それに、何だか自分が物のように扱われているようでいい気持ちがしない。

話すことは明確ですし、真面目そうな先生だとも思ったんですが、「やっぱりかかりつけの先生の方がいいなあ」と。だから、「半分」と上に書いたわけです。

脂漏性皮膚炎は皮脂の分泌が多いところにできる炎症

ぼくは過去に脂漏性皮膚炎をテーマに取材をしたことがないので、ソースは先生から聞いたことと先生からもらった資料になりますが、脂漏性皮膚炎とは、頭や顔、わきの下や股など皮脂の分泌が多いところにできる炎症です。

症状としてはかさつきやかゆみ、フケ、赤みなどが現れます

原因は不明ですが、以下のことが複合的に影響して生じ、悪化すると考えられているそうです。

最近は脂の多い場所を好む癜風(でんぷう)菌の影響も注目されているとのことです。

脂漏性皮膚炎の発症・悪化の原因

  • カビの寄生
  • 入浴不足や洗顔不足
  • ストレス
  • ホルモンバランスの崩れ
  • 睡眠不足など生活サイクルの乱れ
  • ビタミンB不足など、栄養の偏り

ステロイド外用剤を使って治療開始

先生に今までの経過を伝えてぼくが使っている市販薬の写真データを見せたところ、「ステロイドを含む塗り薬を使ってみましょう」と提案されました。

過去に取材した皮膚科医や小児科医によると、患者の中にはステロイドに対する拒否感の強い人もいるようですが、多くの医師が「適切に使えば問題ない」と話していたので、ぼくに抵抗感はありませんでした。

ステロイドは抗炎症作用のある薬品で、人間の副腎皮質と呼ばれる器官から分泌されるホルモンを基に作られます

副腎皮質は左右の腎臓の上端に接する位置にあります。

腎臓と副腎のイラスト四国がんセンターのサイトより引用


副作用としては皮膚が薄くなったり、赤くなったり、ニキビができたりする恐れ
があります。

先生から言われたことは2つ。

  • 2週間、朝と夜の2回塗りましょう
  • (副作用を避けるためにも)かゆみと赤みの両方がなくなったら、すぱっと塗るのを止めるように

ステロイド外用剤ロコイド
ステロイド外用剤ロコイドの裏処方されたステロイド外用剤「ロコイド」。

かかりつけ医によると、この薬はステロイド外用剤の中でも強い薬ではないそう(後日、別件で相談した際におでこの話も上がったのです)。

九州大学皮膚科などが作ったサイト「アトピー性皮膚炎について一緒に考えよう」によると、ステロイド外用剤は強さによって5つのランクに分かれていて、ロコイドはその中の「中程度」(ミディアム)に分類されるといいます。

ステロイド外用剤の使い方や副作用を減らす方法については同じく九州大学のサイトがわかりやすかったので参考にしてみてください。

「ステロイド外用療法―九州大学医学部皮膚科学教室」

その日に症状が和らぎ、1週間で通常の肌に

効果はてきめんでした。

薬を塗ったその日にかゆみと赤みが和らぎ、市販薬とは違ってかゆみの再発もなく、1週間ほどで症状は大幅に軽減しました。

薬剤は透明なので塗っても目立ちません。

ステロイド外用剤で治ったおでこ
ステロイド外用剤で治ったおでのこアップ皮膚科を受診して9日後の2月21日の状態。通常の肌に戻っています。

受診時にかかった費用は診察代が1,050円で、薬代が330円の計1,380円。

市販されているステロイド外用剤と同じくらいの金額ですが、自分の症状に合った薬を医師が選んでくれて、注意点も教えてくれる点で医療機関を受診した方がコストパフォーマンスは高いでしょう。

先ほど書いたようにステロイドは強さが異なるので、自分に合う薬を素人が選ぶのは危険に思えますし、市販薬それぞれの特徴を調べていくのも時間がかかります。

ステロイド治療を行って気になったこと

こんな風に、医師に相談して無事に症状は治まったわけですが、治療を行って気になったことが2つあります。

薬を塗る量がわかりづらい

これまで皮膚のトラブルが起きたときは市販薬を使っていたわけですが、説明書に書かれているのは「適切に塗るよう」との文言。

その「適切」がわからなくて戸惑うことが少なくなかったんですよね。

今回相談した皮膚科の先生も塗る回数は伝えてくれたものの、どれくらいの量をどの範囲まで塗っていくかは教えてくれませんでした。

特に、どのくらいの量をチューブから取り出せばいいのかはぼくの関心事なのに、疑問を感じながら塗っていった、のが正直なところです。

結果的に目立った副作用は起こらなかったから良かったものの、皮膚科の先生はこの点も患者には伝えた方がいいと思う。

もちろん、聞かなかったぼくも悪いんですが、先述のように先生がパツパツと話される方だったので、早めに切り上げた方がいいのかなと思い、聞きづらかったんですよね。

取材した皮膚科医の中にはぼくが書いたように、「患者さんは多くの場合にどれくらいの量を塗ってどんな風に伸ばしていけばいいかわからないから、自分の腕に塗って見せているよ」と話す人もいます。

こんな親切な先生にかかりたいものです。

「フィンガーチップユニット」が塗る量の目安

ぼくのように医師から塗り方をよく教わったことのない人は「フィンガーチップユニット」を覚えておくといいでしょう。

これは過去に取材した皮膚科医が「塗る量の医学的な目安」として挙げていたもので、「大人の人差し指の先端から第一関節までの量(約0.5g)を1フィンガーチップユニットといい、この量でおよそ大人の手の平2枚分の面積に塗る」としています。これはチューブの口径が5㎜の場合です。

ぼくのおでこにできた赤みの面積は手の平2枚分の4分の1くらいですから、人差し指の先端から第一関節までの距離の4分の1まで薬を出せばいいことになりますね。

フィンガーチップユニットについても先述の「アトピー性皮膚炎について一緒に考えよう」に詳しく書かれているので参考にしてみてください。

薬の止め時がわかりづらい

ぼくは1週間ほどでほぼ症状はなくなったんですが、以降もたまにかゆみがぶり返すことがありました。

相談した皮膚科医からは「症状が再発した場合も薬を塗っていい」と言われたので2週間が過ぎた後もかゆみを感じたら塗っていたんですが、こうしたことが4、5回続きました。

幸いにもこの原稿を書いている4月13日現在、3週間ほど症状が起きていませんが、医師から言われた通りに使っても症状が治まらない、または再発を繰り返す場合にはどうすればいいのか、という点は気になりました。

今後の取材に生かしたいと思います。